深夜のニュータウンを巡る撮影は、オープンワールド型ネットゲームの世界に没入する感覚に近い。部屋の中でゲームにログインする代わりに、撮影機材を肩にかけてドアを開け、現実のフィールドマップへと探索に出る。
― 坂口トモユキ(本書あとがきより)

都会に住む人間ならどこかで見たことがある風景だが、現実感がない。リアリティを失ったリアルが、並行世界のように見えてくる。