コロナ以降の数年間、韓国にいる家族でさえ会えない日々 が続いた。それぞれの生き方はどんどん多様になっていき、あふれる情報に流されているうちに、私たちはウイルスだけでなく、ただ一日を耐えて乗り越えることにも精一杯になっていた。数年が過ぎたあと、写真たちは以前とはまったく違う意味に見えてきた。真夏、マスクをつけて出勤する会社員の姿の違和感。「Stay Home」家にこもる日々のあとに友人と会えたときの、喜び。だんだんと内向的になっていった自分の性格。夕方早くからノンアルコール を飲みながら静かに楽しんだ時間。そうやって、より近く なった関係もあれば、離れていった関係もあった。たくさん の問題に直面しながら、むしろ自分自身と向き合える時間にもなった。二人でこのZ i n eの制作を進めている途中、 「アパート」という言葉がとても興味深く感じられた。人々が共に暮らす空間としての「アパート」と、“何かの一部” や “離れた一部分” という意味を持つ “a part” の響きが重なることに、不思議なおもしろさを感じた。その瞬間、すべてがぴたりとはまったような感覚があった。








